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ほのぼの「B級商店街」歩き

東京下町を中心に、決してA級ではないけれど、ほのぼのとした風情ただようB級・C級の商店街を、応援の思いも込めながらぶらぶらと歩きます。

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ほのぶらマン

Author:ほのぶらマン
商店街全盛時代を懐かしむ昭和世代の男です。商店街が少しでも元気を取り戻すことを願いつつ、ほのぼの感を求めてぶらぶらと散歩気分で歩きます。

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[№677]谷中三崎坂商店組合

■■■・・・歴史ある坂道に佇む名店を眺め、江戸の美人にも思いをはせる
歩いた日 H30.02.10 【台東区】 

 千駄木駅がある団子坂下交差点から東へ「柳通り」を抜けて、藍染川の暗渠上の区境を跨ぐと「谷中さんざき坂」の坂道となります。このあたりの旧町名は谷中三崎町で、坂の途中にある区の旧町名表示板では「さんさき」の振り仮名ですが、街路灯の表示は「さんざき坂」です。元禄年間から町屋を形成していたという歴史ある街で、坂に面する谷中小学校の校門には「祝 創立115周年」の横断幕がありました。
<文京区境から見上げる三崎坂>
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<「さんざき坂」の街路灯>
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 商店街の組織名も、台東区商店街マップによれば「谷中三崎坂商店組合」といういかめしいものです。ここに並ぶ店舗も、明らかに昭和からのものと思える風格を漂わせるものが多く、店名も、「平井履物店」、漢方専門店「花水樹」、江戸千代紙の「菊寿堂いせ辰 谷中本店」、コーヒー・スナックの「乱歩」、器などの「二本木商店」、画廊の「谷中伊勢元」などなど。長く続く店、名店、こだわりの店がさりげなく並び、谷中銀座のような喧噪はないものの、これらの店に立ち寄りながら谷根千散策を楽しむ人の姿が見られました。
 建物は新しいながら、「日乃本帆布」、「箱義桐箱店」などの表札の店も、今の谷中という立地にはマッチしていると思われます。
<「伊勢元」や「二本木商店」などの並び>
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<「菊寿堂いせ辰 谷中本店」など>
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 さて、坂の中ほどに、これも江戸時代から続く大円寺があります。ここには笠森稲荷も合祀され、笠森稲荷門前の茶屋の娘であったお仙と、その姿を当時の新画法「錦絵」に描いた絵師鈴木晴信の碑が境内にあります。お仙は晴信の筆により江戸三美人のひとりとして広く知られ、鈴木晴信もまた錦絵の開祖として後世に名をはせる絵師になったとのこと、なかなか興味深い歴史に触れることができました。
<大円寺>
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<笠森お仙と鈴木晴信の碑>
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 寿司店「乃池」も名店だし、蕎麦の「大島屋」も観光客には人気ですが、空腹の私は、ぐっと渋い店構えの中華料理店「砺波」に入りました。坂の麓の角に建ち、昭和の大衆食堂を思わせるこの店は、テーブル4つだけの小ささですが、ここで素朴な五目そばを食しました。「砺波」という店名から富山との関係を尋ねたところ、やはり50年以上前に富山から出てきたとのことでした。

・なつかし度  ★★★★☆
・ぬくもり度  ★★☆☆☆
・ひょうきん度 ★★☆☆☆
・ふだん着度  ★☆☆☆☆
・ローカル度  ★★★★★

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[№676]団子坂下三和会(柳通り)

■■■・・・観光地化の流れの中でわずかに残る藍染川の歴史の香り
歩いた日 H30.02.10 【文京区】 

 団子坂下の交差点から東方向の道沿いは、街路灯に「団子坂下柳通り」の表示がある商店街ですが、冬の季節には柳並木はあまり目立ちません。文京区商連のマップ上では「団子坂下三和会」となっていて、それが正式な組織名なのでしょうが、その表示があるわけでもなく、「三和」と言うからには何かが3つ合わさった由来があるのかもしれませんが、不明です。
<「柳通り」の街路灯>
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 たまたま道路工事中で散策には少々難ありでしたが、ここも千駄木駅を目の前にした「谷根千」回遊コースの一部というロケーションで、土曜日とあって観光客風の姿が多く見られ、それ向きの店舗もチラホラあります。中でも存在感が大きいのが、堂々とした木造建築で営業する「菊見せんべい総本店」で、種類豊富な煎餅を求めて多くの人が入店しています。
<「菊見せんべい総本店」と「襖」店、「団子坂ハナミキ」の並び>
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 小奇麗なビルに収まる「YUZURIHA(ユズリハ)」は、「和風生活雑貨店」とのことで、女性に好まれそうな店構えと品揃えです。隣の寿司店「橘」も人気店のようですが、私のような散歩おやじには敷居が高そうです。甘味処「百(もも)」も、幅広い年齢層の女性に好まれそうですね。
<「YUZURIHA」と寿司の「橘」があるあたり>
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 それらの「観光客向け」の店たちよりも私の目を捉えたのは、「菊見せんべい総本店」の隣に並ぶ看板建築に「襖」とだけ表示した店と、生花店の「団子坂ハナミキ」で、昔から地域の生活に溶け込んだように見える風情が好ましいと感ずるのです。「襖」の店は「藤村表具店」が店名のようです。
 さて、この「柳通り」は100mほどの長さしかなく、東に続くのは台東区の「谷中さんざき坂」の領域で、この境で交差する道が文京・台東の区境です。この区境の道はかつての藍染川の暗渠上で、往時はゆったりとした流れの風景を見せていたのでしょうが、今は想像もできません。ここに「藍染川と枇杷橋(合染橋)跡」の区教育委員会による説明板があり、歴史が語られています。
<枇杷橋跡の商店街東端部分>
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 暗渠上の道のここから下流側は、くねくねと蛇行した流路をそのままたどった「へび道」と呼ばれ、北の上流側は「よみせ通り」に続きます。「谷中さんざき坂」を往復した後、団子坂下交差点に面する「今川焼千駄木」で、つぶあん、クリーム、白あんの今川焼きをひとつずつ買いました。ひとつ100円で何十年もやっているとのこと、そういう頑固さもまた良いですねえ。
<「千駄木今川焼」がある団子坂下交差点付近>
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・なつかし度  ★★★☆☆
・ぬくもり度  ★★☆☆☆
・ひょうきん度 ★★☆☆☆
・ふだん着度  ★☆☆☆☆
・ローカル度  ★★★★☆

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[№675]団子坂下共栄会

■■■・・・文学作品の舞台となった「谷根千」エリアの表通りも新旧混在
歩いた日 H30.02.10 【文京区】 

 団子坂は、坂の途中に団子を売る茶店があったことからそう呼ばれるようになったとのことですが、千駄木坂、潮見坂などの別名も持つようで、潮見坂は、坂上から東京湾が見えたことに因むとのこと、いずれも、この「団子坂下共栄会」がある不忍通りで文京区の「旧町名案内」表示板で得た情報です。その旧町名とは「駒込坂下町」。団子坂下交差点から道灌山下あたりの通り沿いがその範囲です。
 地下鉄千代田線千駄木駅の南側出口を出たところが団子坂下の交差点ですが、同じ不忍通り沿いでもここから南は千駄木二丁目商店街です。今回は北側の「団子坂下共栄会」の領域を歩きますが、このあたりはいわゆる「谷根千」(谷中・根津・千駄木)の一角で、東京の古き良き街の面影を求めて、外国人を含む来訪者が増加しています。とはいうものの、人気の中心は谷中銀座やよみせ通りなどで、この通り沿いは散策する人もそれほど多くはありません。
<団子坂下交差点(右が共栄会)>
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 幹線道路ということもあって、上部がマンションのビルになったところも多く、「古き良き」という風情はここではそれほど感じないのですが、その隙間に古い商業建築がポツポツと残っていたりして、新旧混在の様相です。その古い商業建築が「工業用ミシン糸」の看板の店だったり、畳店だったりするのが下町らしいところ。また、ふぐ料理店などに使われているものもあります。
<新旧の建物の混在風景>
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 下町というとやや違和感もあるかもしれませんが、この不忍通り沿いの南北のエリアは本郷と谷中の台地に挟まれた旧藍染川沿いの低地で、この川は夏目漱石の「三四郎」をはじめ多くの文学作品に登場してきました。ただし、川自体は全て暗渠化され、その上が今はよみせ通りなどになっています。
<ビルに挟まれた昭和の商業建築>
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 さて、「共栄会」とはいうものの商店街としての賑わいは東のよみせ通りなどに譲ってしまっているようで、歴史を感じようとしても少々中途半端な感じですが、駅の出入り口があってバス通りなので、表通りとしての役割は果たしていると言えます。そんな中で、交差点近くの蕎麦店「福よし」で昼食にしようと思っていたのですが、なんと土曜が定休日。ということで、空腹状態のまま、交差点から東の「柳通り」へと向かいました。
<共栄会の街路灯>
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・なつかし度  ★★★☆☆
・ぬくもり度  ★★☆☆☆
・ひょうきん度 ★☆☆☆☆
・ふだん着度  ★★☆☆☆
・ローカル度  ★★★☆☆

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[№674]上原水道通り商店街

■■■・・・谷筋に漂うクリエイティブ感とほのぼの感、そして昭和
歩いた日 H30.02.03 【渋谷区】 

 山手通りと井の頭通りという大きな道路の交差点の陰に隠れて、この「上原水道通り商店街」はあります。この通りは、「水道通り」という名から連想されるように、地形的には宇田川の支流の谷筋にあるため、なおさら目立ちにくいとも言えますが、それでも、代々木八幡、代々木公園の駅に近いので、そこそこの人通り、賑わいがあるようです。
<ほのぼの感漂う商店街中央付近>
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 大きな交差点から下に降りたところが商店街の中ほどですが、全体に新しめの建物が多いもののどことなくほんわかした空気が漂っているのは、道幅の狭さのせいでしょうか。南西方向へ進むと、井の頭通りにぶつかる手前に、ここだけは昭和の雰囲気を色濃く残した2棟の店舗が並びます。1軒は昔ながらの電器店、そして隣はタイ料理店として使われています。ちょっと意表を突く感じです。
<存在感ある2棟の昭和建築>
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 商店街はここまでかと思ったら、信号を渡った先にも続いていました。渡ったところにあるのが「ルヴァン富ヶ谷」というお洒落なベーカリー。人気店らしく、あとで調べた情報によると、買ったそのパンを隣の「ル・シァレ(Le Chalet)」で味わえるそうです。そこから先は、商店街の範囲ではあるもののその雰囲気はほとんどなくなりますが、ビル化した中で畳店がしっかり生きていたりするのがうれしいところです。
<人気ベーカリー「ルヴァン富ヶ谷」>
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 また信号を渡って引き返してくると、ビル一階の工房のようなところのガラス窓に「オリジナルノートつくれます」の文字が。「HININE NOTE」(ハイナインノート)という印刷会社から派生したものらしく、「パーツを選んで自分だけのオリジナルノートを作成できます。その組み合わせは数万通り以上!」とのこと。ここを含めて、クリエイティブ系が多く集積するような空気を感じます。
<「HININE NOTE」>
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 「ウエトミ」は飲食系のクリエイティブ店といったところでしょうか。「お惣菜スタンド」ということで、山の手風の感覚の角打ちとも言えそうです。「ウエトミ」とは、上原と富ヶ谷からの命名であるとの説明が店頭にありました。
<「お惣菜スタンド ウエトミ」>
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 昔から続いていそうな靴店や青果店などにほのぼの感を抱きながら進むと、山手通りが小田急を跨ぐ高架下に入り、線路が見えて、右に進むと代々木八幡商店会の領域です。
<青果店などがある駅寄りの部分>
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・なつかし度  ★★☆☆☆
・ぬくもり度  ★★★☆☆
・ひょうきん度 ★★☆☆☆
・ふだん着度  ★★☆☆☆
・ローカル度  ★★☆☆☆

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[№673]富ヶ谷商盛会

■■■・・・街路灯だけが空しく並ぶ寂しさの中に輝く和菓子の名店
歩いた日 H30.02.03 【渋谷区】 

 渋谷区富ヶ谷二丁目で、山手通りを東端とし、西端で東海大学通りに接する東西方向の道がこの「富ヶ谷商盛会」の区間ということですが、東海大学通りとの接点の角に建つ古色蒼然の建物を見ながらこの通りに入ると、「あれっ、商店街はどこ?」とつぶやきたくなるほど、普通の住宅街の様相が濃くなってしまっています。
 渋谷区商連ホームページのこの商店街の店舗リストでは26店舗ほどがあるはずなのですが、この通り以外も含まれているかも、という思いで割り引いても非常に寂しい情景です。数日前の雪が消えずに路傍に残っているのもその寂しさに拍車をかけます。
<東海大学通り側の商店街入口>
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 そんな中で、唯一救われる思いになったのは、簡素な木造建築ながら和菓子の名店「岬屋」が人を集めていることです。人が2~3人も入れば満杯という狭い店内のショーケースを外から覗くと、見るからに上品な品々が並び、お茶室で供されるにふさわしいと思える美しいものばかりです。ネット上の評価も高く、「全国の和菓子ファンから注目を浴びる」という店がこのようなところに忽然とあることが不思議です。入ろうと思ったものの外までお客さんが溢れて待っている状況だったので、今回は遠慮してしまいましたが、少々不便なところなので行列してでも買っておけばよかったと後悔しています。
<人が店外にあふれる和菓子の「岬屋」>
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 そのほかに商店として目立つのは、酒店の「津の国屋」と郵便局くらいでしょうか。私が見逃した名店が隠れているのならごめんなさい。
<酒店「津の国屋」がある部分>
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 とにかく、商店街の街路灯は続いているものの、あるのは一般住宅化した建物や中層の共同住宅風がほとんどで、商店街としての実体はほとんど失われており、「岬屋」の向かいでも、おそらくマンションになるのであろう建て替え工事が進行中でした。
 やはり、駅から離れた立地条件や、核となる商店が存在しないことなどが致命的な要因なのでしょう。渋谷駅から直線で2kmもない場所ですが、かつての栄華を偲ぶ余地もない風景に、「来るのが遅すぎたか」と絶句状態のまま通り抜けたのでした。
<街路灯のみが空しく続く東端に近い部分>
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・なつかし度  ★☆☆☆☆
・ぬくもり度  ★☆☆☆☆
・ひょうきん度 ☆☆☆☆☆
・ふだん着度  ★★☆☆☆
・ローカル度  ☆☆☆☆☆

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[№672]東海大学通り商店会

■■■・・・大学前だが古さと新しさが同居する生活型商店街
歩いた日 H30.02.03 【渋谷区】 

 ここは、小田急線の代々木上原、代々木八幡、京王井の頭線の駒場東大前のいずれの駅からも500~700mほどの距離があり、渋谷区内ながら非常に目立ちにくい位置にある商店街と言えます。東海大学の代々木キャンパス(観光学部と大学院理工系博士課程の一部)と附属望星高校がここにあり、その正門前に形成された商店街だから「東海大学通り」とはわかりやすい名前ですが、歩いた感じでは学生街の雰囲気はほとんどありません。
 むしろ、住宅地が主体の富ヶ谷二丁目一帯の生活型商店街として形成されてきたのであろう情景が随所に見られます。小さいながら青果店、鮮魚店、精肉店が健気に営業を続けており、中層のマンション建築に混じって古色蒼然たる昭和の商業建築が残っていたりもします。空き店舗もあり、土曜日の昼のせいか人通りも少なく、やはり衰退過程にある商店街の一般的な姿と見えます。
<懐かしい雰囲気の青果店などが並ぶ部分>
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 ただ、その青果店の向かいにお洒落な感じのクッキー店「SAC about cookies」があり、ちょうど出てきたお客さんが店の写真を撮って帰っていきました。「インスタ映え」っていうやつですね。きっとクッキー界のちょっとした有名店ということなのでしょう。
<鮮魚店の並びにはお洒落なクッキー店も>
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 カレーの香りが漂ってきたなと思ったら、「サワーコーポ」というマンションの一階にカレーカフェの「山手茶屋」があり、ウッドデッキ風のテラス席にもお客さんが寛いでいました。こういう新しさと古さが同居しているところがこの商店街の面白さかもしれません。
<「山手茶屋」などがある商店街北部>
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 渋谷区商連ホームページのこの商店街の店舗リストには30店舗ほどの名前がありますが、東海大学もその一員に名を連ねているのが頼もしいところです。大学と商店街の連携もそれなりにあるようで、「観光学部」の力を借りてここの集客力を高めていくことが期待されますが、どうでしょうか。
<東海大学代々木キャンパス正門前>
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 一方、この商店街南端の突き当たりの先は広大な東京大学の駒場キャンパスですが、こちらは完全に裏側という位置関係なので、その恩恵はほとんどなさそうです。そんな目立たない商店街ですが、ここも一方通行ながら「ハチ公バス」(丘を越えてルート)の経路になっていて、20分毎にやって来る渋谷駅行きの可愛いバスを待つ人の姿が見られました。
<東大裏の商店街南端からの風景>
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・なつかし度  ★★☆☆☆
・ぬくもり度  ★★☆☆☆
・ひょうきん度 ★☆☆☆☆
・ふだん着度  ★★★☆☆
・ローカル度  ★★☆☆☆

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[№671]上原仲通り商店街

■■■・・・渋さが濃厚に漂う地域密着型商店街で美味の蕎麦を食す
歩いた日 H30.02.03 【渋谷区】 

 小田急線と地下鉄千代田線の乗り換え駅である代々木上原駅から、急坂の上原銀座商店街を上ると井の頭通りに出ますが、それを横切った先にさらに続く商店街がこの上原仲通り商店街です。
<駅寄りの入口からレトロムード漂う>
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 上原銀座は駅に近いだけあって古さと新しさが混在し、どことなく華やかな空気も流れていましたが、この仲通りはぐっと渋みを増します。一部はマンションなどの共同住宅等になっているものの、建物の高さが抑えられているせいかそれほどの違和感もなく、全体が落ち着いたムードの商店街の雰囲気を保っています。なお、狭い道ですが渋谷区のコミュニティバス「ハチ公バス」が通ります。
<新旧混在の建物群だが落ち着いた雰囲気>
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 新しい建物になった店や、そういう建物でクリエイティブな仕事をしていそうなところも目に入りますが、昭和の商業建築風の古い建物の店も多く残り、私の目はそちらの方に向かってしまいます。特にどれが、というわけではないのですが、その渋さがたまらず、ノスタルジー全開となります。そんな中、明らかに空き店舗ですが古い木造建築が存在感を示していたりするのが面白いところです。
<存在感ある木造の空き店舗>
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 「美味蕎麦」の幟を掲げる「丹波屋」に迷わず入店。ここで昼食にします。建物は新しくなっていますが店内は清潔感があって落ち着いた雰囲気。中央にグランドピアノ型の大テーブルがあります。1時を過ぎてもお客さんが絶えない中で「ちから蕎麦」をいただいて身体を暖めました。
 上品な味で大きな餅が2つ入って大満足です。店名は「丹波」ですが京都方面とは関わりはないそうで、この地で何度か店舗を建て替えながら70年営業しているそうです。息子さんが継げば4代目になるのだそうで、文字通り地域密着の愛される店ですね。
<70年続く蕎麦店「丹波屋」>
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 上原小学校の手前にフランス料理店「ル ボークープ」がさりげなくあるのも素敵です。この周囲には高級住宅地といえるエリアも多くありますし、こういう渋い商店街でコース料理を気軽に賞味、なんていう生活もできたらいいな、というところです。
<上原小学校手前にはフランス料理店(右側)も>
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 さて、右側に上原小学校が見えて商店街も終わりかと思えば、その先にも、「ナカちゃん」のキャラクター入りのフラグが下がった街路灯が続いています。営業店はわずかですがそれらを見ながら進むと広い通りに出て、そこはもう目黒区との区境であり、道の向こうは東大の敷地です。

・なつかし度  ★★★☆☆
・ぬくもり度  ★★★☆☆
・ひょうきん度 ★☆☆☆☆
・ふだん着度  ★★★☆☆
・ローカル度  ★★☆☆☆

●[№256]上原銀座商店街(渋谷区)を再び歩いたので、加筆しました。→こちら
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[№670]立石すずらん通り商店会

■■■・・・古き良き下町の混沌とした風情もそろそろ見納め
歩いた日 H30.01.27 【葛飾区】 

 下町情緒を代表する地のイメージを持つ京成立石駅周辺も、これから大きく変わります。京成線の連続立体交差事業(高架化)が既に着手されているほか、駅の南北3地区に市街地再開発事業計画があり、このうち「立石駅北口地区」では昨年(平成29年)6月に事業が都市計画決定されました。葛飾区のホームページには巨大な高層ビル2棟が建つイメージ図が示されています。
 「立石すずらん通り商店街」はこの北口側に展開する下町の昭和風情を残す良き商店街なのですが、ほぼその全てが上記再開発事業区域に飲み込まれます。「西町商栄会」側から都市計画道路ができ、駅前の交通広場が整備されることになります。
 すずらん通りの商店街内に「まちづくり事務所」があって、計画図や事業情報のお知らせなどが掲示されており、今の商店街風景が失われるのも時間の問題というところです。
<東西方向の通り部分(この左に交通広場ができる)>
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 全体に飲食店が多くを占め、夜型の路地などもあって、近くの「立石仲見世」や「呑んべ横丁」などと合わせておじさんたちの夜のパラダイスを形成しているというところですが、そんな中に学習塾や薬局が混じっていたりするのが面白いところです。
<割烹「永田」の前から駅方向を見る>
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 歩いたのは昼過ぎで、「立石駅通り」と「区役所通り」、「西町商栄会」が出会うところから西に進み、「大衆割烹永田」がある突き当たりを左(南)へ、というルートで歩きましたが、昭和の時代からほとんど変わっていないんだろうなと思うような店の並びも見られ、そんな建物たちが冬の日射しを浴びる昼の風景もまたオツなものです。
<古き良き昭和建築の飲食店の佇まい>
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<冬の柔らかな日射しを浴びる飲食店群>
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 「木村屋豆腐店」も長く地域に根付いているようで、自転車で来たお兄さんが店主と親しげに話をしながら何やら買っていきました。隣の「立石の味噌処おかだ」も良い雰囲気です。
<「木村屋豆腐店」と「立石の味噌処おかだ」>
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 駅に向かいあう部分では既に建物が撤去され事業用地として更地になっているところもあり、下町風情を味わうなら今のうちです。「すずらん通り」とはありがちな名前ですが、そんな名前もいずれ忘れられてしまうのかと思うと、寂しくもあります。でも、防災面なども考えるとこれも時代の流れとして受け止めざるを得ないのでしょう。

・なつかし度  ★★★★☆
・ぬくもり度  ★★★☆☆
・ひょうきん度 ★☆☆☆☆
・ふだん着度  ★★★★☆
・ローカル度  ★★☆☆☆

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[№669]立石西町商栄会

■■■・・・「職人技」の拠点もある商店街風景も激変間近
歩いた日 H30.01.27 【葛飾区】 

 南北方向の「立石駅通り」と「区役所通り」の商店街の東に並行するバス通りがありますが、その踏切より北の区間、及び中間でそれに交差する東西の道で「立石西町商栄会」が構成されています。両者の交差点の角には古風な商業建築が向かい合い、そのひとつは「靴のナカイ」で営業中ですが、このバス通りは拡幅事業中で、これらの店も近いうちに見られなくなりそうです。
<交差点角の昭和建築「靴のナカイ」>
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<拡幅事業が進むバス通り>
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 拡幅用地が確保された部分では新しいビル建設が進み、下町らしい商店街風景は失われていますが、線路に近い部分で「呑んべ横丁」に続く路地などに昭和の風情が一部残されています。その向かいにある仰々しい門構えの寺院のような建物は「骨董屋影武者」です。
<踏切近くで懐かしい風情をかろうじて残す部分>
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 東西方向の道を東に進むと、沖縄料理の「沖味亭」などがありますが、商店街の街路灯とフラグは続くものの、営業店は数えるほどです。その最東端は「昔ながら」の言葉がぴったりの「坂田青果店」。この存在が非常に貴重に見えます。
<東端の「坂田青果店」など>
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 この東西の道を、バス通りを横切って西に戻ると、「立石駅通り」と「区役所通り」の境の部分にぶつかってそこまでが「西町商栄会」の範囲ですが、その中間あたりに、元は区役所の出張所だった建物を使って「葛飾区伝統産業館」が構えています。「葛飾区内で腕を揮う職人の集まり『葛飾区伝統産業職人会』の有志が集まって賃貸し、その品を展示・販売している施設」、「職人達の職人たちによる職人技の直販・直売店」だそうで、歴史ある産業を伝える拠点となっています。
<葛飾区伝統産業館>
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 江戸切子や刃物、彫金などの職人が出典し、イベントや体験教室なども開催しているようで、伝統産業の継承が危ぶまれる中、こうした施設が商店街にあるのは心強いことです。ただ、この道と線路の間一帯が再開発事業区域となっており、「立石西町商栄会」もその1/4がそのエリアに飲み込まれます。近い将来、区役所も移転してくるという再開発ビルができた時に、この施設まわりの環境は一変しますが、こうした産業にも良い方向に作用することを期待したいものです。
 中央の交差点角で「靴のナカイ」の向かいの蕎麦店「越後屋」で肉南蛮そばを食し、身体を暖めました。ご近所のおじさんたちのたまり場ともなっているようで、気持ちも安らぎます。

・なつかし度  ★★★☆☆
・ぬくもり度  ★★☆☆☆
・ひょうきん度 ★★☆☆☆
・ふだん着度  ★★★☆☆
・ローカル度  ★★★☆☆



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